所員雑感

IMPRESSIONS

アウシュヴィッツ

  櫻井惠子

大阪府女性経営者有識者交流会というグループの有志が毎年世界の秘境辺境を訪ねている。

 平成26年7月、生涯一度は訪れなければならないとアウシュヴィッツに飛んだ。アウシュヴィッツには3つの大きな強制収容所がある。アウシュヴィッツ1ではヨーロッパの南の果てから北の果てまで、東の果てから西の果てまで、28か国からユダヤ人が連行されて来たとの説明を受け、ナチスの余りの徹底振りに背筋が凍った。展示品の数々は息を呑むものばかりであったが、中でも収容されてすぐ丸刈りにされた女性の髪の束2トン、小さな子供達の靴の山、義足義手の山は直視することができなかった。死の壁、ゴルベ神父が身代わりの死をかってでて餓死刑に処せられた地下牢、人体実験棟、人間がここまで冷酷になれることに驚愕した。

 アウシュヴィッツ2、最大の強制収容所であるビルケナウは映画でよく出てくる鉄道引込線「死の門」があるところである。訪れた日は空気の澄んだ晴天で、真っ青な空、木造の建物、一面の緑の草花という光景に絶滅収容所として大量虐殺の繰り広げられたところとは一瞬信じがたかった。しかし、鉄条網、建物内の様子、ガス室、焼却炉を見て行くうちに残虐な歴史が胸に突き刺さった。はっきりとは分からないとのことであったが、ここから帰ることのできなかった人は130万人近いとのことである。

 「ユダヤ人は完全に絶滅させなければならない人種である」「我々はドイツ国民をポーランド人・ロシア人・ユダヤ人とジプシーから解放しなければならない」という理由で、これほどの悲劇が行われた。

 ここは世界遺産に登録されている。ドイツの多くの子供たちはここを訪れるという。決して決して二度と繰り返されることのないよう永久に残されるべき場所であると思った。

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